第14話「ダイエットと運動の秘密」
前回、お話したように、ダイエット中に激しい運動をすることは危険です。 
    はっきり言ってやらないほうがいいです。 
しかし、実はダイエット中に体を動かすことは「とっても大事」なのです。 
    今日はそのあたりをお話することにします。 
運動の秘密!などと聞くと、なんだろうと思いますよね。 
    じつは常識的なことなんです・・。 
運動というのは、大きくわけて三種類があります。
ひとつ目が柔軟性を高めるもの。 
    ふたつ目が瞬発力を高めるもの。 
    みっつ目が持久力を高めるもの。 
この三種類の運動とダイエットの関係を考えてみましょう。
まず、ストレッチや真向法などの柔軟性を高めるもの。 
    これは大事です。 
    ぜひ、行ってください。 
なぜかというと、関節を柔らかくすることで、体内の流れがよくなるからです。 
    血液、リンパ液などがスムーズに移動できることが大事です。 
関節は体液の関所です。 
    字も似ていますね・・笑。 
これを柔らかくすることで、スムーズに流れてゆきます。 
    そうすると、老廃物が排出されやすくなるのです。 
老廃物はダイエットの敵ですよ。 
    ためこまないように柔軟体操をしましょう。 
つぎに瞬発力を高める運動です。 
    これは軽いダンベルなどを使ったトレーニングが有効です。 
    道具を使わないならスクワットや腕立てふせなんかもいいですね。 
ダイエットに成功しても、筋肉が貧弱だと健康的に見えません。 
    それに、筋肉が貧弱だと基礎代謝が低くなります。 
食物で摂取したカロリーは「脳」と「筋肉」で消費されます。 
    その筋肉を鍛えておくと、基礎代謝が多くなります。 
そうすると、何もしていなくてもエネルギーを消費してくれるのです。 
    つまり痩せやすい体になるわけです。 
    適度に筋肉トレーニングを行いましょう。 
女性の方は、少々トレーニングをしても筋肉質になりません。 
    適度にひき締まるだけですから、安心して筋肉トレーニングをしてください。 
最後に持久力を高める運動です。 
    一般的にはジョギングなどがあります。 
    エアロビクスもこの種類です。 
これは、違う言葉で言えば、「有酸素運動」といいます。 
    ちなみに瞬発力を高める運動を「無酸素運動」といいます。 
カロリーは酸素と一緒に燃焼することで消費します。 
    だから、有酸素運動はダイエットの味方です。 
だけど、ここで注意!! 
    先週から言っているように、激しい運動は危険です。 
    太っている人、中年以降の人は激しい有酸素運動に向いていません。 
有酸素運動も簡単な方法、シンプルなものでなくてはいけません。 
    それが「歩く」ことです。 
これだけは、ダイエット中も欠かしてはいけません。 
    歩くことをしないと、ダイエット効果が期待できませんよ。 
とくに「運動」と意識しなくてもいいですから、歩いてください。 
    よく、一日一万歩を歩こうといいますよね。 
あと、自転車でもいいです。 
    体にかかる負担が少ないですから。 
それから、施設を使える方は、「水中ウォーキング」もおすすめします。 
    プールで歩くという方法です。 
これは、関節を痛めている人や高齢者に有効です。 
    体に負担をかけずに、水の抵抗で鍛えることができます。 
    これは筋力トレーニングにもなるのでおすすめです。 
さて、それでは、なぜ歩くのが大事なのでしょう。 
    それには大事な目的があるのです。 
その、ひとつ目が、先ほど言った<基礎代謝を下げない>ためです。 
    じっとしていると足の筋肉が細くなります。 
    下半身の筋肉は体全体の70%をしめています。 
だから、歩くことで体全体の筋肉を使うことになるのです。 
    もちろん、上半身の運動も大事です。 
    できる方は、ぜひ行ってください。 
筋肉が細くなると、余分なカロリーを蓄積して、よけいに太るわけです。 
    とくに30歳以降は基礎代謝がどんどん低下しますから注意しましょう。 
だから、激しい運動は禁物ですが、体を衰えさせないように運動してください。 
    それが「歩く」ことです。 
通勤・通学、仕事、買い物、散歩、ウォーキングなどでけっこうです。
歩く目的のふたつ目は、<新陳代謝をよくする>ためです。 
    短期的にはこちらの方が重要です。 
血流というものは、心臓だけでまかなえるものではありません。 
    筋肉の収縮運動でフォローしているのです。 
おもに、下半身に来ている血液は、歩くことによって体を循環します。 
    足の筋肉を使うと、筋肉が収縮するときに血液が押し上げられるのです。 
いわば、筋肉がポンプの役割をしているんですね。 
    足は第二の心臓なのです。 
血流が悪いと、老廃物が排出されません。 
    余分な水分も排出されません。 
とくに下半身にたまります。 
    すると、足が水ぶくれで体重が増加するわけです。 
また、仕事疲れのときは、柔軟体操、ストレッチ、真向法をしましょう。 
    関節を充分に動かすことによって、血流がよくなります。 
    疲労回復に大事なのは血流をよくすることです。 
結論を言いますと、運動で摂取カロリーを減らそうと思わないことです。 
    かんたんに言えば、食べすぎを運動でごまかそうとしないこと。 
運動でカロリーを消費するのは難しいことです。 
    とくに、中年以降は危険でさえあります。 
自転車を30分走らせても100キロカロリーほどですよ・・。 
    たとえば、「とんかつ」1人前を運動で減らすためには5時間走る必要があります。 
無駄な努力はやめましょう・・涙。 
    体にも負担をかけすぎです。 
    ヘタしたら死んじゃいますよ・・。 
だから、まず食事療法をしながら、歩くことを心がける。 
    そして、痩せてきたら、体を鍛える。 
    そうすると、見違えるような体を手に入れることができるのです♪